硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルの施肥由来硝酸性窒素汚染事例への適用

  • 阿部 徹
    日本原燃分析株式会社 再処理分析部
  • 平野 史生
    国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所 環境技術開発センター 基盤技術研究開発部
  • 三原 守弘
    国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所 環境技術開発センター 基盤技術研究開発部
  • 本田 明
    国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所 環境技術開発センター 基盤技術研究開発部

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of field data and numerical simulation of nitrate evolution in groundwater using the model of nitrate evolution
  • ショウサン イオン カガクテキ ヘンセン キョドウ ヒョウカ モデル ノ セヒ ユライ ショウサンセイ チッソ オセン ジレイ エ ノ テキヨウ

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抄録

<p> 硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデル(NEON)は,地層処分施設およびその周辺における硝酸イオンの化学的変遷挙動を把握するために開発された評価ツールである.硝酸イオンはTRU廃棄物に易溶性の塩として含まれており,放射性物質の移行挙動に影響を及ぼす可能性がある.したがって,地層処分の安全性を評価するための基礎情報として硝酸イオンの化学形態の変化を評価する必要がある.NEONでは硝酸イオンと,金属,鉱物および微生物との反応がモデル化されており,このうち微生物との反応は微生物の活動による窒素循環等の過程を取り入れて構築している.各反応モデルは室内実験の結果と比較され,おおむね再現できることが確認されている.そこで,TRU廃棄物の地層処分を想定したスケールにおけるNEONの適用性を評価することを目的として,地下水の硝酸性窒素汚染の天然事例について再現解析を実施し,モデルの適用性を評価した.再現解析には広島県生口島の事例を取り上げた.NEONを用いて計算された硝酸イオンおよびその化学変遷物であるアンモニウムイオンの濃度分布は,数百メートル規模でおおむね再現しており,NEONの広域的条件における適用性が示された.</p>

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