パルプ向けダート検出システム導入による紙品質の向上

  • 篇原 歩惟
    株式会社マツボー 産機二部 製紙・フィルムグループ

書誌事項

タイトル別名
  • Quality Improvement of Paper with Dirt inspection Camera System for Pulp
  • パルプ ムケ ダート ケンシュツ システム ドウニュウ ニ ヨル カミ ヒンシツ ノ コウジョウ

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抄録

<p>近年紙の品質,特にティッシュ,おむつ等の家庭紙の品質への要求は年々高まっている。本稿ではPapertech社(カナダ)が開発したパルプダート検出システムPULP-Inspectorについて紹介する。Papertech社は紙粉フィルタ機能を搭載した欠陥検出システムと断紙モニタリングシステムを統合したTotalVisionの売り上げを世界で伸ばしており,高速・高解像度カメラと優れたソフトウェアに強みを持つ会社である。一般的にパルプシート上に0.2×0.2mm以上のダートがある場合,製品品質に影響を与えると言われており,従来は目視で抜き取り式の検査を行っていた。この検査をオンライン化することで連続的なパルプ品質管理が可能になり,紙品質向上に繋がる。均一ではないパルプシート表面上のダートのみを異常と捉えることは課題であったが,Papertech社は独自のアルゴリズムを開発し,それを可能にした。またダートの色の濃淡,形状に関しても考慮した。すでに実際のパルプ製造現場で使用されており,高品質パルプの製造に貢献している。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 74 (4), 316-319, 2020

    紙パルプ技術協会

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