医師は薬剤師にどのような知識を期待するのか:新潟県上越地区におけるアンケート調査

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タイトル別名
  • Types of Knowledge that Physicians Expect Pharmacists to Have: Survey in the Jōetsu Region, Niigata Prefecture, Japan
  • イシ ワ ヤクザイシ ニ ドノ ヨウ ナ チシキ オ キタイ スル ノ カ : ニイガタケン ジョウエツ チク ニ オケル アンケート チョウサ

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抄録

本研究では,薬の安全性について議論する場合に医師がどのような知識を薬剤師に期待しているのか検討を行なった。新潟県上越地域にある2つの総合病院に勤務する専攻医以上の常勤医を対象とした。専門分野および専門以外の分野についてそれぞれ11の学習項目を設定して多肢選択式のアンケート調査を行ない,各項目において「必要な知識」または「把握すべき知識」を選択した医師の割合を求めた。81名の医師を対象にアンケート調査を行ない,そのうち71名から回答を得た(回収率87.7%)。その結果,「添付文書」は専門分野で95.8%および専門以外の分野で85.9%と最も高かった。次いで,「本邦のガイドライン」(専門分野78.9%,専門以外64.8%),「インタビューフォーム」(専門分野60.6%,専門以外49.3%),「ブルーレター・イエローレター」(専門分野54.9%,専門以外47.9%),および「最近の国内学会のトピック」(専門分野54.9%,専門以外35.2%)の順に高かった。専門分野において平均48.0%,また専門以外の分野において平均36.5%であり,専門分野の方が有意に高かった(P<0.001)。薬剤師が医師に情報提供する際には,添付文書やインタビューフォームなどの基本的な情報に加えて国内ガイドラインや国内学会のトピックを引用することで医師との共通言語が生まれ,議論が円滑に進む可能性がある。

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