ムクナ豆を用いた調理品のL-DOPAの消長に及ぼす重曹添加の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Sodium Bicarbonate on L-DOPA in Cooked Mucuna Bean Products
  • ムクナトウ オ モチイタ チョウリヒン ノ L-DOPA ノ ショウチョウ ニ オヨボス ジュウソウ テンカ ノ エイキョウ

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説明

<p> 本研究では, ムクナ豆の調理中のL-DOPAの挙動に及ぼすpHの影響を調べた. pH緩衝液を用いて水溶液中のL-DOPAの消長について検討した結果, L-DOPA溶液はアルカリ側になるほど酸化重合を起こして黒くなることが示された. L-DOPA量と色の変化⊿Eの間にはr=0.96と非常に高い負の相関が認められ, ごく僅かな量のL-DOPAによって褐変が起こることがわかった. 90℃加熱における重曹を用いたアルカリ溶液中では, 同じpHの緩衝液に比べて1/4の時間でL-DOPA量が0に達した. ムクナ豆粉を小麦粉に10%置換し, 重曹を添加した中華麺様の麺の加熱後のL-DOPA残存量は0 g/(100 g試料), 20%置換では約 0.03 g/(100 g試料) まで減少した. ORAC法およびDPPH法で測定した結果, ムクナ豆粉を20%置換し重曹を添加した麺は, 加熱後においても高い抗酸化能を有していた. これらのことから, アルカリ処理によるL-DOPAの分解を利用したムクナ豆の新たな調理品として, 中華麺様の麺を提案することができる.</p>

収録刊行物

  • 日本家政学会誌

    日本家政学会誌 71 (6), 392-400, 2020

    一般社団法人 日本家政学会

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