ギリシア演劇の一断面 ー「文化=政治」的な「表現=行為」としてのドラマー(特集「表現文化としての演劇」)

書誌事項

タイトル別名
  • Performance Culture and Greek Drama : A Sketch (<Special Issue>Drama as Cultural Representation)
  • ギリシア演劇の一断面--「文化=政治」的な「表現=行為」としてのドラマ
  • ギリシア エンゲキ ノ イチ ダンメン ブンカ セイジ テキ ナ ヒョウゲン コウイ ト シテ ノ ドラマ

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抄録

(一)で、「表現文化」と「ギリシアの演劇」とを関連づける課題を示す。 (二)では、(1)「表現」は実体としてあるのではなく、人間の主体的享受過程を媒介にした現象として成立すること、(2)「文化」の「表現」には直示・共示が重層していることを例示する。 (三)では、「表現」・「文化」を軸にして何らかの現象を扱う場合、(1)「表現文化」はその対象の大きさゆえに原理的に基礎論や方法論が整備され得ないため、「ディシプリン」として研究・教育が不可能だろうという問題点が予想されること。しかしその反面で、とくに(2)「表現」という概念は、研究の伽になっているような不要な概念を再検討するため、また従来の専門の枠を超えて自由に対象にアプローチするため、有効に機能する可能性があること。この二点を論じた。 (四)において、ポリス・アテナイの「民主政につよく規定された文化」のなかに、ドラマ上演という「表現=行為」を位置づけるというアプローチが、ドラマのもつ文化=政治的アスペクトの理解において有効であること管見する。 (五)には、いささか主観的な考えを述べた。

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