水土保全機能の評価

DOI
  • 玉井 幸治
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 村上 亘
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 伊藤 江利子
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所
  • 南光 一樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 齋藤 仁
    関東学院大学
  • 戸田 堅一郎
    長野県林業総合センター

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of soil and water conservation functions

抄録

<p>森林施業が森林の水土保全機能に及ぼす影響については、従来から様々な研究が行なわれているものの、情報は断片的であり、林齢や樹木密度、構成樹種といった異なる属性を有した森林の水土保全機能を俯瞰的に評価した事例はほとんどない。そこで本報告では、⽔資源供給機能、水質浄化機能、表土保全機能、山腹崩壊防止機能を表すそれぞれの指標として、水資源賦存量、水質浄化機能指数(本報告で提案)、表土流出量、山腹崩壊危険度を選定してモデル化し、林齢や樹木密度、構成樹種などによる変動を評価したので報告する。その結果を概説すると、⽔資源賦存量は林齢 25 年までは林齢の増加に伴って次第に減少していくが、それ以降はほぼ⼀定であった。⽔質浄化機能は若齢林で低かったが、林分葉量の充実に伴って向上し林齢 20-25年程度で高かった。樹種別では林齢 10-20年の広葉樹が針葉樹に比べて高かったが、25年以降では樹種による違いは小さくなった。表土流出量は他の樹種に⽐べてヒノキ林で多く、特に樹齢 20〜45 年で多かった。山腹崩壊危険度は、樹種よりも樹齢の違いによる影響のほうがより大きかった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390566775155027968
  • NII論文ID
    130007880618
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_294
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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