福島原発事故後における森林植物根のCs-137移行係数の深度分布

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タイトル別名
  • Vertical distributions of the Cs-137 transfer factor to root of forest plant after the FDNPP accident

抄録

<p>福島原発事故以降、森林土壌中のCs-137分布は経年的に下方移行していることが報告されている。日原(2019)では福島県山木屋スギ壮齢林における土壌中のCs-137の下方移行に対する降雨浸透水の寄与が10%程度に満たないと報告している(2017.8-2018.7)。そこで本研究では、残りの下方移行の要因として森林植物の根に着目し、深度ごとの移行係数を推定することで、その影響を考察した。</p><p>調査地は福島県川俣町山木屋地区のスギ若齢林と混交林とした。2011年より年1回、スクレーパープレートを用いて0-20cmまでの土壌を採取した(採取間隔 0-5cm:0.5cm 5-10cm:1cm 10-20cm:5cm)。採取した土壌から根を丁寧に取り出し、土壌と根のCs-137濃度を測定することで、深度ごとの移行係数を算出した(2012・2015・2017年)。</p><p>結果はどちらの森林土壌においても、深層ほど、時間が経つほど、移行係数が大きくなる傾向を示した。これを転流によるものと仮定し、土壌中のCs-137の下方移行に対する植物根の影響を概算すると、その推定寄与率はスギ若齢林で3.18%、混交林で25.14%となった(2017年10-20cm深)</p>

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  • CRID
    1390566775155168384
  • NII論文ID
    130007880837
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_435
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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