林床管理された都市近郊林における外生菌根菌種組成

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タイトル別名
  • Ectomycorrhizal fungal communities in suburban secondary forest

抄録

<p>都市近郊林は、かつて薪や落葉を採取する場として利用されてきたため、コナラなどのブナ科の樹木が中心に構成されることが多い。このような森林では、継続的な収奪により自然林と比較して土壌が貧栄養状態になると考えられる。外生菌根菌は、ブナ科やカバノキ科、マツ科などの日本の多くの自然林で優占する樹種と共生関係を持ち、樹木に土壌中の養分を与えているが、下草刈りや落ち葉かきなどの人為的攪乱はこれら共生する地下の外生菌根菌種組成にも影響を与える可能性がある。本研究では、50年以上継続的に下草刈りや落ち葉かきなどの管理が行われてきた東京都調布市の都市近郊林を対象として、1か月ごとに子実体と菌根の両面から外生菌根菌相の調査を行った。子実体調査の結果、ベニタケ科やテングタケ科の子実体が広範囲かつ定常的に観察された。一方、ニセショウロ科やアセタケ科、キツネタケ科の子実体は局所的に発生する傾向にあった。菌根調査では、イヌシデとシラカシの成木根端から菌根の採取を行った結果、Cenococcum geophilumおよびベニタケ科、イボタケ科の分類群が優占する傾向にあった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390566775155445376
  • NII論文ID
    130007881235
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_864
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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