胸部X線撮影における12誘導心電計測布による障害陰影の評価

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タイトル別名
  • Investigation of ghost shadow for wearable ECG textile on the use of chest radiograph.

抄録

<p>【目的】12誘導心電計測布テクノセンサーER(TSER, 帝人フロンティア)の胸部X線画像への影響を検証した.【方法】胸部ファントム(京都科学)にTSERを貼付した場合としない場合で各10回のX線撮影を行い,それぞれの加算平均画像を作成した.管電圧は80kVとし,散乱線除去グリッド3:1を使用した場合と,グリッドなしで散乱線補正処理を使用した場合で撮影した.撮影条件はExposure Indexが200に最も近い条件とした.加算平均画像を差分し,TSERのみが写った画像を作成した.差分画像上のTSER貼付場所である肺野,縦隔,心臓の平均画素値を測定した.また,TSERを貼付したファントム画像のTSERの視認性と診断への影響について5段階(1:診断に影響する,5:視認不可)で視覚的に医師12名で評価した.【結果】3:1グリッド使用時での平均画素値は肺野,縦隔,心臓で各々65.5,2.5,53.0であり,散乱線補正処理使用時では,68.2,25.2,71.5だった.差分前画像で肺野,心臓の平均画素値は2300, 2500程度であり,差分画像の電極部分の画素値は肺野,心臓と比較すると低値だった.視覚的評価の結果は,3:1グリッド使用時は肺野・縦隔および心臓で各々4.5±0.8, 5±0, また散乱線補正処理使用時では4.4±0.8, 5±0だった.肺野では陰影として一部認識できたが,縦隔や心臓では陰影として認識できず,診断に影響しなかった.【結語】TSERは患者に貼付けた状態で胸部X線撮影が可能であると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 289-289, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390566775157620096
  • NII論文ID
    130007884948
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.289
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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