操船シミュレータの波浪映像に対して被訓練者が感じる立位姿勢動揺

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タイトル別名
  • The standing posture motions of trainees against wave images projected by a ship handling simulator

抄録

<p>操船シミュレータは、陸上において、実際の船橋を模擬し、被訓練者の操船状況に応じて船外の風景を提示する訓練装置である。多くの被訓練者は、床が揺れていないにも関わらず、船舶動揺があるような感覚を覚える。本研究の目的は、操船シミュレータが提示する波浪映像に対する生体の立位姿勢動揺の影響を解明することである。被訓練者の立位姿勢動揺の解析は、生体の頭部および腰部の加速度・角加速度、重心動揺、エネルギー消費量について行った。本研究では、重心動揺の解析は、重心動揺の軌跡を前後・左右方向に分解し、左右方向の軌跡長に対する前後方向の軌跡長の比と、その回帰直線の傾きを指標とする方法を考案した。操船シミュレータで模擬する船舶は、長さ39.8m、幅9.0mの高速船とし、オートパイロットで針路を0°、船速を15kn、無風、波は高さを3m、周期を8s、波向きを180°、135°、90°とした。比較実験として、船舶が停止し、波のない状態についても再現した。実験は実験協力者8名を対象として実施した。加速度・角加速度およびエネルギー消費量は、波向きの違いによって、有意差は検出されなかった。重心動揺は、波向きに応じて、重心動揺が異なることが示された。操船シミュレータの被訓練者の感じる立位姿勢動揺は、小型船舶乗船時と同じ身体的な運動量として検出することは難しいが、波浪映像の波向きに応じた重心動揺として検出されることが確認された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 497-497, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390566775157741440
  • NII論文ID
    130007885110
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.497
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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