睡眠中の心電図を用いた生体リズムの推定方法

DOI
  • 増田 葉月
    立命館大学大学院 理工学研究科 機械システム専攻 ロボティクスコース
  • 岡田 志麻
    立命館大学 理工学部 ロボティクス学科
  • 塩澤 成弘
    立命館大学 スポーツ健康科学部 スポーツ科学コース
  • 牧川 方昭
    立命館大学 理工学部 ロボティクス学科

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation Method for Biorhythm by Using Electrocardiogram During Sleep

抄録

<p>現在,スポーツ選手のコンディショニングは自己管理やコーチの経験に頼っている傾向にある.そこで,我々は身体的/精神的コンディションに関係があるサーカディアンリズムに着目した.従来のサーカディアンリズムの推定方法は,24時間以上の測定や昼間の運動制限のような活動制限が必要となり,日常的な計測には適していない.したがって,我々は睡眠中に計測した心電図からサーカディアンリズムを推定するアルゴリズムを開発した.方法は,睡眠中の心電図から心拍数を算出し,四分位範囲を用いて外れ値処理をした後,30秒間の中央値をとりながらリサンプリング,ウルトラディアンリズムを除去するため120分未満の周期をカット,最低心拍数とその時の時刻を求めるものである.最高コンディション時刻は,最低心拍数時の時刻に12時間加算して得られる.健常成人5名に対して評価実験を実施した.このアルゴリズムの有効性を評価するために,前額部の深部体温によるサーカディアンリズムと比較した.定型睡眠については,このアルゴリズムによって推定されたサーカディアンリズムと深部体温によって測定されたサーカディアンリズムは強い正の相関関係があった.さらに,深部体温と心拍数によって算出された最低時刻の差はわずか20分であった.このことから,定型睡眠時の心電図からサーカディアンリズムの最低値における時刻と心拍数を推定することに成功したと考えられる.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Proc), 586-589, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390566775157801472
  • NII論文ID
    130007885190
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.586
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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