ケストースが持つ多様な生理機能の解明と実用化に向けた取り組み

  • 門田 吉弘
    物産フードサイエンス株式会社研究開発センター
  • 北浦 靖之
    名古屋大学大学院生命農学研究科応用生命科学専攻
  • 遠藤 明仁
    東京農業大学生物産業学部食香粧化学科
  • 栃尾 巧
    物産フードサイエンス株式会社研究開発センター

書誌事項

タイトル別名
  • Physiological Functions of Kestose and Practical Approaches for Its Commercial Application
  • ケストースが持つ多様な生理機能の解明と実用化に向けた取り組み(令和元年度日本栄養・食糧学会技術賞受賞)
  • ケストース ガ モツ タヨウ ナ セイリ キノウ ノ カイメイ ト ジツヨウカ ニ ムケタ トリクミ(レイワ ガンネンド ニホン エイヨウ ・ ショクリョウ ガッカイ ギジュツショウ ジュショウ)
  • (JSNFS Award for Technology and Innovation (2019))
  • (令和元年度日本栄養・食糧学会技術賞受賞)

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抄録

<p>ケストースは, スクロースに1分子のフルクトースが結合した三糖のオリゴ糖である。我々は, プレバイオティクスとして流通している種々のオリゴ糖との比較試験を実施し, ケストースが, 最も幅広い腸内有用菌に対して良好な増殖を示すオリゴ糖であることを明らかにした。さらに, ケストースの継続的な摂取によって, アレルギー疾患や生活習慣病を予防・改善できる可能性も明らかにしており, ケストースが様々な生理機能を有するプレバイオティクスとして, 人々の健康維持に貢献できる可能性を示した。また, 我々は, ケストースの実用化に関する研究として, 工業的製造の際に使用される酵素の改良にも取り組んでいる。本稿では, ケストースによる有用菌増殖効果をはじめとして, ケストースが有する様々な生理機能および, 製造酵素の改良に向けた取り組みについて紹介する。</p>

収録刊行物

参考文献 (32)*注記

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