発症から時間の経過した食道穿孔に対して,縫合閉鎖術で良好な経過を得た1例

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  • A Case of Esophageal Perforation which was Treated by Primary Closure and Interposition of Sternomastoid Muscle

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抄録

<p>症例は69歳女性.大粒のサプリメント内服を契機に嚥下困難と嚥下時痛が出現し当院耳鼻咽頭科を受診した.咽頭喉頭に異常所見を認めず,問診で異物誤飲は本人が否定し数日間経過観察となったが,改善ないため当科紹介となった.CTで頸部食道周囲に少量のfree airを認め,食道穿孔を疑い入院したが,入院翌日のCT冠状断面画像で異物が判明し,異物誤飲の診断で,手術も対応可能なように全身麻酔下で緊急上部消化管内視鏡を行った.食道入口部にプラスチック片を認め,内視鏡的抜去を試みたが摘出困難であり,外科的処置に変更した.頸部食道に内腔から突出するポンプディスペンサーのストッパーを認め,異物除去術・穿孔部単純閉鎖・胸鎖乳突筋弁縫着術を行った.術後経過は良好で,術後12日目に軽快退院となった.今回,われわれは発症から時間の経った食道穿孔に対して一期的縫合閉鎖術を施行し,良好な経過を得たため報告する.</p>

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