統合失調症におけるミスマッチ陰性電位(MMN)発生異常
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- 矢部 博興
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 刑部 有佑
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 落合 晴香
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 和田 知紘
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 森 湧平
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 佐藤 彩
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 錫谷 研
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 羽金 裕也
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 平山 緑香
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 高橋 雄一
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 菅野 和子
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 星野 大
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 日野 瑞城
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 戸田 亘
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 志賀 哲也
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
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- 國井 泰人
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座 東北大学災害科学国際研究所災害精神医学分野
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- 三浦 至
- 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
書誌事項
- タイトル別名
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- Impaired generation of mismatch negativity (MMN) in schizophrenia
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抄録
ヒト脳は自動的な音声変化検出の神経機構を発達させてきた。この機構はミスマッチ陰性電位(MMN)に反映される。欠落音MMNのような多くの研究によって,MMNの記憶痕跡説の証拠が集積された。実際,欠落音MMNは160ms以上のSOA(刺激間隔)では誘発されないが,この所見は時間統合窓機能(TWI)の存在を示している。つまり,感覚記憶にコード化された神経痕跡の長さは160〜170msのTWIの長さに相当するのである。最近MMNは,統合失調症における有望な神経生理的バイオマーカーの一つとして期待されているが,興味深いことに早期の統合失調症患者のMMN減衰は,周波数変化MMN等と比較して持続長変化MMN(dMMN)で顕著である。この理由として,dMMNの異常は,TWIの機能不全によって引き起こされている可能性も考えられる。さらに重要なのは,精神病発症危険状態(ARMS)で記録されたdMMNの障害が,統合失調症発症を高率に予測するバイオマーカーとして期待されることである。MMNの主な発生源は,一次聴覚野近傍の上側頭回(STG)と同定されている。多くの神経画像研究が統合失調症におけるSTGの構造異常を明らかにしてきた。また,MMNはNMDA受容体拮抗薬によって著しく減衰,消失することも知られている。さらに,死後脳研究において,DARPP‐32とカルシニューリン(CaN)は,統合失調症においてドパミン−グルタミン酸神経系の異常を密接に反映するが,DARPP‐32とCaNの異常が以前に前頭前野に認められていたよりもSTGで強く認められた。また,統合失調症におけるMMN異常については,最新のメタアナリシスでも0.95という大きな効果量が報告されている。以上の所見をまとめると,STGにおけるdMMN異常が,統合失調症における有望なバイオマーカーであることがわかる。
収録刊行物
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- 日本生物学的精神医学会誌
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日本生物学的精神医学会誌 31 (3), 127-133, 2020
日本生物学的精神医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390567172575796992
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- NII論文ID
- 130007907824
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- ISSN
- 21866465
- 21866619
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可