超音波バイオロギング技術による十勝地方沿岸のサケ回遊行動の計測

書誌事項

タイトル別名
  • TRACKING OF MOVEMENT PATTERNS OF CHUM SALMON USING ACOUSTIC TAGGING ALONG THE TOKACHI COAST

抄録

<p> 北海道沿岸域の漁港周辺や定置網周辺あるいは海洋から母川へのサケ回遊行動の報告は少ない.定置網によるサケ捕獲が主流である現在,回遊行動に関する情報は効率的な漁獲方法を考える上で重要である.そこで,超音波発信器と受信機を用いて十勝郡浦幌町厚内漁港周辺や定置網周辺のサケ回遊行動と,定置網周辺から十勝川河口までの行動を調査した.漁港で放流した個体は,速やかに港外へ移動しており,これはサケが港内に侵入した場合でも回帰ルートに戻れることが示唆している.定置網で放流された個体は,多くが沖合に戻り再び母川を求めて遊泳している可能性が高いことも明らかになった.また放流から河川捕獲場あるいは周辺にまで到達する所要時間は8.4日から18日であることが明らかになった.本研究で得られた結果はサケ資源の管理に向けて基礎的なデータとなる.</p>

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参考文献 (4)*注記

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