書誌事項
- タイトル別名
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- A Short Introduction to Boosting (<Special Issue>"Recent Dvelopments in the Theory and Applications of Machine Learning")
- ブースティング入門
- ブースティング ニュウモン
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説明
<p>以下のような状況を考えよう. ある競馬ファンが, なるべく多くの配当を得ようと, 各馬の過去の成績やオッズ等の情報に基づいて勝ち馬を予測するプログラムを作ろうとした. このようなプログラムを作るために, 彼はまず熟練ギャンブラー(以下, エキスパート)にどのような戦略を用いているのかを説明してくれるように頼むことにした. ところが, 彼は競馬は勘であって, 説明できるような戦略などないと言う. しかし, 具体的にいくつかのレース情報のリストを与えられると, このエキスパートは「最近の勝率の最も高い馬に賭けろ」とか「オッズの最も高い馬に賭けろ」などの経験則を問題なく見つけることができたという. 確かにこのような経験則はおおざっぱであまり高い精度のルールとは言えないが, ただランダムに賭けているよりは少しはましな予測ができると思われる. また, エキスパートの意見をいくつもの異なるレース情報リストについて聞くことにより, 競馬ファンは数多くの経験則を習得できる. さて, こうして得られた経験則を上手に利用するには, 競馬ファンは以下の二つの問題を解決しなくてはならない. 一つめは, エキスパートに提示すべきレース情報リストの集合をどのように定めるかという問題であり, 二つめは獲得された数多くの経験則をどのようにまとめて一つの精度の高いルールを得るかという問題である. 「ブースティング」とは, このような設定の下, 数多くの精度の低いルールを組み合わせて非常に精度の高い予測ルールを得るための, 汎用的かつ理論的な性能保証のある方式である. この解説文では, ブースティングに関する最近の研究成果の中から, 特にこれまで多くの理論的な検証と実験的実証がなされてきた AdaBoost というアルゴリズムを取り上げる. まず3章で AdaBoost アルゴリズムを紹介し, 4~7章でブースティングの理論的な基盤について説明する. ここでは, 特にブースティングがなぜ「過学習」を避けられるかについても議論する. そして, 8章ではブースティングを用いた実験と応用について述べる.</p>
収録刊行物
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- 人工知能
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人工知能 14 (5), 771-780, 1999-09-01
一般社団法人 人工知能学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390567172579243648
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- NII論文ID
- 110002808745
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- NII書誌ID
- AN10067140
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- ISSN
- 09128085
- 24358614
- 21882266
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- NDL書誌ID
- 4841458
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- CiNii Articles
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可