虫垂粘液性囊腫軸捻転症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Appendiceal Mucocele Torsion
  • チュウスイ ネンエキセイノウ シュジク ネンテンショウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は48歳,男性。心窩部痛と右下腹部痛を主訴に当院を受診した。身体所見上は,右下腹部に圧痛と反跳痛を認めた。血液検査所見では炎症反応上昇を認め,腹部造影CT検査で盲腸から骨盤内右側まで連続する拡張した囊胞性病変とwhirl signを認めることより,虫垂粘液性囊腫軸捻転症と診断し,緊急開腹手術を施行した。手術所見は,虫垂が粘液で拡張し時計方向に720度捻転していた。捻転を解除した後,自動縫合器で虫垂切除を施行した。悪性の可能性も否定できなかったため回盲部切除(D1郭清)を施行した。摘出標本の内腔は大量の粘液性物質で充満されており,病理組織学的所見は,虫垂壁の先端側2/3が捻転によると思われる充血と出血を認め,粘液囊胞腺腫様の像であった。今回,急性腹症で発症した虫垂粘液性囊腫軸捻転症の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。</p>

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