カラマツ生立木の非破壊腐朽診断—応力波測定法と打診法の比較—

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タイトル別名
  • Non-destructive diagnosis of wood decay in larch trees : comparison between a stress-wave velocity measurement and a sounding test using a hammer
  • カラマツ生立木の非破壊腐朽診断--応力波測定法と打診法の比較
  • カラマツ ナマタチキ ノ ヒハカイ フキュウ シンダン オウリョクハ ソクテイホウ ト ダシンホウ ノ ヒカク

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抄録

カラマツ生立木の腐朽診断について応力波測定法と打診法を合わせて行い,両診断法の腐朽判定の精度を比較した.応力波測定法では,樹幹直径方向の応力波伝播速度をもとに腐朽判定を行った.一方,打診法では樹幹の一部を金属製の鈍器で叩いた際に生じる打音の響きをもとに,人の聴覚により判定した.腐朽判定の正解率は両診断方法とも,樹幹断面における腐朽径の割合が大きくなるにつれて高くなった.樹幹断面直径の3割以上が腐朽した個体では,応力波測定法が打診法より高い正解率で腐朽の有無を判定した.しかしながら,腐朽が直径の3割に満たない個体では,両診断法とも腐朽判定の正解率は同程度に低かった.応力波測定法の腐朽判定の正解率が,樹幹断面の腐朽径の小さい個体で低下した原因として,この樹種では腐朽の見られない健全な個体でも,樹幹の応力波伝播速度が広い範囲にばらついていたことが挙げられる.

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