温泉入浴中の運動が肩こりに及ぼす影響

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タイトル別名
  • The Effects of Exercising in a Hot Spring on Shoulder Stiffness
  • オンセン ニュウヨク チュウ ノ ウンドウ ガ カタコリ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

<p>本研究は,温泉入浴中の運動が肩こりに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。</p><p>肩こりを自覚している成人女性10名を対象に,2種類の介入(A:運動のみ,B:温泉入浴併用運動)を実施した。肩こりの指標として,僧帽筋部の筋緊張について筋硬度を用い,主観的な痛みの自覚についてVisual Analog Scaleを用いた。各指標について,介入前,介入直後,介入終了の30分後に評価した。筋硬度および主観的な痛みの経時的変化が2種類の介入によって異なるか検討するために,介入条件と時間経過の二要因分散分析を行い,その後の多重比較にはBonferroni法を用いた。有意水準は全て両側5%とした。</p><p>筋硬度は介入の条件と時間経過に有意な交互作用が認められた(p<0.001)。介入Aでは30分後に筋硬度が有意に低下したのに対し(p<0.05),介入Bでは時間の経過とともに筋硬度が有意に低下した(p<0.05)。介入条件の比較では,介入直後,30分後はいずれも介入Bの筋硬度が有意に低かった(p<0.05)。主観的な痛みについて,時間の経過のみに有意な主効果が認められた(p<0.01)。介入Aと介入Bともに,介入前に比べ介入直後と30分後が有意に低かった(p<0.05)。</p><p>運動のみでも筋硬度の低下はもたらされており肩こり改善に有効であるが,温泉入浴を併用するとことで早期から筋硬度が低下し,肩こり改善により効果的であることが示された。また,主観的な痛みは,運動や温泉入浴を併用することにより持続的な軽減を期待できることが示唆された。</p>

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