烏頭赤石脂丸が奏効した3症例

  • 野上 達也
    富山大学大学院医学薬学研究部和漢診療学講座
  • 久永 明人
    医療法人社団ひのき会証クリニック併設和漢診療研究所 医療法人清風会ホスピタル坂東
  • 金原 嘉之
    富山大学大学院医学薬学研究部和漢診療学講座
  • 渡り 英俊
    富山大学大学院医学薬学研究部和漢診療学講座
  • 藤本 誠
    富山大学大学院医学薬学研究部和漢診療学講座
  • 柴原 直利
    富山大学和漢医薬学総合研究所漢方診断学分野
  • 嶋田 豊
    富山大学大学院医学薬学研究部和漢診療学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Three Cases Successfully Treated with Uzushakusekishigan
  • 臨床報告 烏頭赤石脂丸が奏効した3症例
  • リンショウ ホウコク ウトウ アカイシ シマル ガ ソウコウ シタ 3 ショウレイ

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説明

<p>烏頭赤石脂丸は金匱要略に「心痛徹背背痛徹心烏頭赤石脂丸主之」とある処方である。今回,本処方が有効であった3症例を経験したため報告した。症例1は53歳男性で,右前腕切断後に生じた前胸部痛に対して本処方を用いて奏効した。症例2は46歳男性で冷食後に生じた心窩部痛,症例3は28歳女性でパニック障害に伴う心窩部痛にそれぞれ本処方を用いた。いずれの症例も腹候に心下痞鞕を認めた点と裏寒の存在は本処方の使用目標の一つとなると考えられた。烏頭赤石脂丸の使用報告は少なく,適応病態は明らかではないが,高度の胸痛,腹痛の治療時には考慮すべき処方であると考える。</p>

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参考文献 (1)*注記

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