膝蓋腱断裂を含む膝関節複合靱帯損傷の1例

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抄録

<p>【症例】56歳男性,階段からジャンプし着地の際左膝をひねって受傷した.膝伸展不能で外反および前方動揺性を認め,単純X線検査およびMRI検査にて膝蓋腱断裂,ACL,MCL損傷と診断し,修復術を行った.術中所見として,膝蓋腱は実質部で断裂しMCL浅層は大腿骨付着部で深層は脛骨付着部でそれぞれ断裂し,ACLは大腿骨付着部で断裂していた.ACL,MCLをアンカーで付着部に縫着した後,膝蓋腱断裂部を縫合修復し人工靱帯を用いて補強した.【後療法】術後は伸展位固定とし,術後1週目から可動域訓練を開始,2週目から部分荷重を開始し4週目で全荷重を許可した.【考察】複合靭帯損傷における修復の方法や時期については意見が分かれるが,本症例では直視下にACLが修復可能であったことより一期的に修復した.現時点で可動域制限無く経過良好であるが,今後も注意深く観察していく予定である.</p>

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