診断に難渋した特発性硬膜下血腫の一例

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<p>【はじめに】非常に稀な特発性脊髄硬膜下血腫を経験したので報告する.【症例】78歳女性.突然の背部痛と呼吸困難感が出現し,前医に救急搬送された.MRIで胸椎レベルに脊髄硬膜外血腫を疑う所見があり,徐々に膝立て困難となったため,当院に転院搬送となった.当院初診時MMT4まで改善していたが,その後もMMT2まで動揺する下肢麻痺を認めた.再検MRIでTh4-L2の脊髄腹側に血腫があり,さらにT12/L1のT2高輝度変化を認めた.受傷後2週目の脊髄造影検査で,褐色の髄液を認め,特発性硬膜下血腫と診断した.保存加療にて血腫は自然消退,独歩可能となった.【考察】特発性硬膜下血腫の画像上の特徴はMRIで三日月型とされているが,その他の出血性病変と鑑別困難なこともあり,稀ではあるが脊髄硬膜下血腫を念頭に置いて診療することが必要である.</p>

Journal

  • Orthopedics & Traumatology

    Orthopedics & Traumatology 69 (4), 790-793, 2020-09-25

    West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology

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