TAFRO症候群の臨床所見を呈し急速に多臓器不全へ陥ったHHV-8陽性Castleman病

書誌事項

タイトル別名
  • HHV-8-positive Castleman’s disease with rapidly progressing multiorgan failure mimicking TAFRO syndrome
  • 症例報告 TAFRO症候群の臨床所見を呈し急速に多臓器不全へ陥ったHHV-8陽性Castleman病
  • ショウレイ ホウコク TAFRO ショウコウグン ノ リンショウ ショケン オ テイシ キュウソク ニ タゾウキ フゼン エ オチイッタ HHV-8 ヨウセイ Castlemanビョウ

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説明

<p>60歳男性。全身倦怠感が2週間続いたのち,発熱のため近医受診し血液検査が施行されたところ,多臓器不全/DICを認め当院紹介となった。入院後,①血小板減少②胸腹水貯留③高熱④腎障害⑤リンパ節腫脹があり,TAFRO症候群と診断した。プレドニゾロン1 mg/kg/dayの投与に加え,高度腎不全/呼吸不全に対して人工透析や人工呼吸器が開始されるも改善得られず,入院後5日目に死亡の転帰を辿った。剖検が施行され,リンパ節は濾胞胚中心が発達し,濾胞間隙には形質細胞が増生しており,免疫染色所見も併せてHHV-8陽性Castleman病の診断に至ったが,高ガンマグロブリン血症を認めなかった点や骨髄の線維化像などは非典型的であった。重症Castleman病はTAFRO症候群の所見,経過を辿ることがあるとされており,本例もこれに合致しているが,HHV-8が陽性(HIVは陰性)であった点は稀と考え報告する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 61 (10), 1497-1501, 2020

    一般社団法人 日本血液学会

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