市町村自治体はどこまで沿岸域保全に関われるか

書誌事項

タイトル別名
  • What a Local Government Can Achieve to Protect the Coastal Zone Environment
  • 市町村自治体はどこまで沿岸域保全に関われるか--北海道厚岸町の水環境政策から
  • シチョウソン ジチタイ ワ ドコ マデ エンガンイキ ホゼン ニ カカワレル カ ホッカイドウ アッケシマチ ノ ミズ カンキョウ セイサク カラ
  • a Case from Akkeshi Hokkaido
  • 北海道厚岸町の水環境政策から

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抄録

<p>本稿では,北海道・厚岸町の水環境政策を例に,沿岸域ガバナンスにおける市町村自治体の可能性と限界を検討した。厚岸町の水環境政策は,1970年代から現在まで,直接的水質汚濁防止策から森林による間接的水資源保全策を経て,手続き・計画・教育などの予防的保全策へと,焦点を厚岸湖沿岸域保全に,また,内容を防止から予防へシフトさせ,さらに手法を多様化させながら展開した。市町村自治体が沿岸保全政策を推進していくには,施策の主体的展開を可能とする権能(現在は国と都道府県がその多くを握る)と縮小しつつある財源の付与・強化は大きな課題である。厚岸町が沿岸域保全を目指すために,漁業者との協働を強化してその「海の守人」機能を活かすことが必要である。さらに,他の関係者との連携を進めるために,今までに蓄積されてきた沿岸域資源環境に関わる科学的データを理解しやすい形で提示し,沿岸域資源環境の全体像を共有することが,次のキャパシティ・ビルディングとして望まれる。</p>

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