戦争テクノロジーとしての「防空」空間と文学

書誌事項

タイトル別名
  • The Space of Air Defense in War Technology and Literature: A Network of Sense and Sight Connecting the Earth and Sky
  • 戦争テクノロジーとしての「防空」空間と文学 : 虚空/地上を繋ぐ感覚と視線のネットワーク
  • センソウ テクノロジー ト シテ ノ 「 ボウクウ 」 クウカン ト ブンガク : コクウ/チジョウ オ ツナグ カンカク ト シセン ノ ネットワーク
  • ――虚空/地上を繋ぐ感覚と視線のネットワーク――

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抄録

<p>「航空」のイメージはWWⅠ以降頻繁に消費され、『サンデー毎日』や文学テクストにも多様に描かれるが、一九二〇年代後半以降そこに「防空」というフレームが浮上する。国民の意識と身体を軍事に関与させる「国民防空」は、地上から隔絶した「航空」を地上との関係空間として新たにイメージ化させる場であった。そこでは「国土」が虚空/地上をめぐる感覚のネットワークにおいて再編制され、「国民」の共同性が立ち上がる。その想像力は、海野十三のテクストや細野雲外『不滅の墳墓』に発動している。更に「防空」空間では、可視/不可視をめぐる想像力が文学と融合する。空襲下を描いたテクストには、「防空」空間の破綻の中を生きる地上的身体の様相が描き出されていた。</p>

収録刊行物

  • 日本近代文学

    日本近代文学 101 (0), 219-234, 2019-11-15

    日本近代文学会

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