副甲状腺ホルモン PTH は軟骨内骨化の必須条件である破軟骨細胞による石灰化軟骨吸収作用を抑制する

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タイトル別名
  • Parathyroid Hormone PTH Suppresses the Resorption of Calcified Cartilage by Osteoclasts, a Prerequisite for Endochondral Ossification

抄録

骨粗鬆症治療薬である副甲状腺ホルモン PTH は、骨吸収や骨形成を促進することが知られている。しかし、連続投与すると骨吸収促進作用があるとされている。本実験では、成長板直下における軟骨小腔や一次海綿骨の石灰化を反映した3次元画像を取得して解析し、その機序の解析を試みた。PTH 非投与群では、肥大軟骨小腔の横中隔基質と縦中隔基質が吸収され、血管と骨髄が軟骨小腔に侵入し、石灰化肥大軟骨は吸収され、一次海綿骨が形成された。この経過は軟骨内骨化における不可欠の過程である。一方、PTH 連続投与群では、横中隔基質が石灰化し、肥大軟骨小腔が残存し、内部は低石灰化骨で満たされた。横中隔基質の石灰化により血管が侵入できず、破骨細胞が形成されない結果、骨吸収が抑制された。石灰化軟骨が一部残存し肥大軟骨小腔に低石灰化骨が形成され、石灰化骨への置換に障害をきたした。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390568456352820480
  • NII論文ID
    130007969740
  • DOI
    10.18957/rr.8.3.476
  • ISSN
    21876886
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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