熱可逆性ハイドロゲルを重合場としたポリスチレンナノ粒子の合成

  • 山田 尚輝
    名古屋大学大学院工学研究科 材料デザイン工学専攻
  • 大内 慎也
    名古屋大学大学院工学研究科 材料デザイン工学専攻
  • 山本 徹也
    名古屋大学大学院工学研究科 化学システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Synthesis of Polystyrene Nanoparticles using Thermally Reversible Hydrogel as Polymerization Field
  • ネツ カギャクセイ ハイドロゲル オ ジュウゴウジョウ ト シタ ポリスチレンナノ リュウシ ノ ゴウセイ

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抄録

<p>従来のポリマーナノ粒子合成法は界面活性剤を大量に使用するプロセスであるが,自然生態系への影響が懸念されており,界面活性剤の使用量の低減が求められている.本研究では熱可逆性ゲルを粒子の重合場とすることで,界面活性剤を添加せず平均粒子径50 nm以下のポリスチレンナノ粒子を合成する手法を提案する.実験では環境および生体調和型の親水性高分子であるメチルセルロース(MC)ゲルを重合場とした.MC濃度が高くなるにつれゲルの網目格子幅は小さくなり,得られるポリスチレン粒子の粒径が小さくなることがわかった.その結果,ゲル濃度1.0 wt%で31 nmの粒子が得られた.MCゲルの網目構造によって粒子のブラウン運動を抑制し,粒子同士の凝集成長を抑えることでナノ粒子が合成されたと考えられる.粒子の分散性については酵素によって粒子表面に付着したMCを分解することで分散性の向上が確認できた.</p>

収録刊行物

  • 化学工学論文集

    化学工学論文集 47 (1), 11-16, 2021-01-20

    公益社団法人 化学工学会

参考文献 (16)*注記

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