平成30年7月豪雨における山口県の斜面崩壊とその背景

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タイトル別名
  • Characteristics of Slope Failure in Yamaguchi Prefecture Triggered by the Heavy Rain Event of July 2018
  • ヘイセイ 30ネン 7ガツ ゴウウ ニ オケル ヤマグチケン ノ シャメン ホウカイ ト ソノ ハイケイ

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説明

<p>平成30年7月豪雨の際,山口県では大雨特別警報の発令に至らないまでも7月5日から8日にかけて断続的に激しい雨が降った。同期間の県東部での総降水量は下松,玖珂,岩国で 450 mmを超え,これに伴って土砂災害や浸水害が発生した。本研究では,国土地理院撮影の空中写真「岩国地区」の判読に基づき,斜面崩壊と地理的条件との関係を検討した。その結果,斜面崩壊は累積雨量が概ね 400 mm以上の領域に集中し,地形的には標高 300 m以下,40度前後の傾斜をもつ斜面で多く発生していた。崩壊地の岩種は花崗岩類であることが多く,山腹を切る林道や植林まもない樹林地など,人為的影響により斜面崩壊が多発した地域もみられた。雨量指数R’からみると,岩国地区は7月5日頃から斜面崩壊が発生しやすい状況が続いており,長期の先行雨量が多い地域では土石流が,短期的な強い雨が降った地域では表層崩壊が多発する傾向となった。</p>

収録刊行物

  • 地理科学

    地理科学 75 (3), 136-145, 2020-12-28

    地理科学学会

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