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- 野上 恵嗣
- 奈良県立医科大学小児科
書誌事項
- タイトル別名
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- Hemostatic monitoring at the use of emicizumab for hemophilia A
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説明
<p>近年,血友病の新規止血治療製剤の出現により血友病医療においてパラダイムシフトが起こっている.ヒト型bispecific抗体(emicizumab;ヘムライブラ®)は,抗原結合部位の片方に活性型第IX因子(FIXa),もう片方に第X因子(FX)が結合することにより,活性化第VIII因子(FVIIIa)の補因子機能を代替する非凝固因子製剤である.Emicizumabは皮下投与製剤で,インヒビターの有無に関係なく長時間作用する.臨床試験では著明な出血抑制効果を示し,現在,先天性血友病A患者の出血予防の定期投与として使用されている.しかし,emicizumabの特性から血友病の止血モニタリングである活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time: aPTT)およびFVIII活性を正確に評価できない.この課題に対して,いくつかの包括的凝固機能検査の有用性もすでに報告されており,現在,臨床現場でも少しずつ活用されつつある.今後,これらの包括的機能検査が止血モニタリングとして臨床現場で簡便に利用可能となることを望む.</p>
収録刊行物
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- 日本血栓止血学会誌
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日本血栓止血学会誌 32 (1), 3-11, 2021
一般社団法人 日本血栓止血学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390568617218119936
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- NII論文ID
- 130007988379
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- ISSN
- 18808808
- 09157441
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可