東京湾湾奥部と湾口部の表層におけるサイズ分画クロロフィル<i>a</i>濃度と植物プランクトン群集の季節変動

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タイトル別名
  • Seasonal variations in size-fractionated Chl-<i>a</i> and cell density of phytoplankton communities at sea surface in the inner part and the mouth of the coast of Tokyo Bay
  • 東京湾湾奥部と湾口部の表層におけるサイズ分画クロロフィルα濃度と植物プランクトン群集の季節変動
  • トウキョウワンワン オウブ ト ワンコウブ ノ ヒョウソウ ニ オケル サイズ ブンカク クロロフィルaノウド ト ショクブツ プランクトン グンシュウ ノ キセツ ヘンドウ

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抄録

<p>東京湾湾奥部と湾口部の観測定点において2012年4月から12月まで月1回沿岸海表面におけるサイズ分画(>10 μm, 2–10 μm, <2 μm)したクロロフィルɑ濃度,栄養塩濃度およびマイクロ植物プランクトン(>10 μm)の細胞密度を調べた.その結果,両定点の植物プランクトン種やサイズ組成の季節変動は夏季を除くと類似していた.両定点とも4月は>10 μm画分の大型珪藻が高い割合を占めたが,5月になると<2 μm画分が優占し,またラフィド藻(Heterosigma akashiwo)が優占していた.このことから4月から5月にかけて湾奥部と湾口部で植物プランクトンの遷移が同期的に起こっていたと考えられた.また4月から5月にかけて両定点の硝酸塩+亜硝酸塩濃度が急激に減少したことがその要因として考えられた.一方,夏季における両定点のサイズ分画したクロロフィルɑ濃度やマイクロ植物プランクトンの種組成で相違が見られ,栄養塩濃度の違いが要因の一つとして示唆された.</p>

収録刊行物

  • 水産海洋研究

    水産海洋研究 83 (3), 164-170, 2019-08-25

    一般社団法人 水産海洋学会

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