日本近海におけるカツオの「季節発生群」に関する耳石日周輪および標識放流・再捕データ解析による推定成長に基づく再検討

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タイトル別名
  • Reconsideration of “seasonal cohorts” of skipjack tuna <i>Katsuwonus pelamis</i> around Japanese waters, based on somatic growth estimated with otolith daily increment and tag-recapture data analyses
  • ニホン キンカイ ニ オケル カツオ ノ 「 キセツ ハッセイグン 」 ニ カンスル ジセキ ニッシュウ リン オヨビ ヒョウシキ ホウリュウ ・ サイホデータ カイセキ ニ ヨル スイテイ セイチョウ ニ モトズク サイケントウ

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抄録

<p>日本近海のカツオ未成魚について,秋季と翌春季の漁況の関連性を検討するための基礎として,既往文献により提唱された「冬季と夏季発生群」(体長群)と各体長群における冬季を中心とする体成長について再検討を行った.用いた資料は,日齢・尾叉長関係と標識放流・再捕データの統合的解析に基づくvon Bertalanffy成長式および1978–1993年(上記既往文献による)と2000–2001年に得られた冬季を中心とする主に未成魚の標識・再捕データである.その結果,1992年秋季に標識放流され翌年に再捕された複数個体の未成魚の冬季を中心とする体成長は過少推定されている可能性が高いことが示された.また,冬季をまたぐ体長群の連続性と日本に来遊するカツオの主発生時期の数について妥当と考えられる推定結果を提示した.今後,各体長群の体成長の季節変動や,それらの発生時期などについても再検討が必要である.</p>

収録刊行物

  • 水産海洋研究

    水産海洋研究 82 (4), 161-166, 2018-11-25

    一般社団法人 水産海洋学会

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