回復期リハビリテーション病棟入院脳血管障害患者の心理的適応とQOLとの関係

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship Between Psychological Adjustment and Quality of Life in Patients With Cerebrovascular Disease Receiving Rehabilitative and Nursing Care in a Newly Established Recovery Phase Rehabilitation Ward
  • 回復期リハビリテーション病棟入院脳血管障害患者の心理的適応とQOLとの関係 : 半球障害左右の違いによる比較
  • カイフクキ リハビリテーション ビョウトウ ニュウイン ノウ ケッカン ショウガイ カンジャ ノ シンリテキ テキオウ ト QOL ト ノ カンケイ : ハンキュウ ショウガイ サユウ ノ チガイ ニ ヨル ヒカク
  • : Comparison Between Left and Right Hemisphere Cerebral Damage
  • ─半球障害左右の違いによる比較─

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説明

脳血管障害(CVD)患者は2000年4月からの新制度により,急性期治療後に回復期リハビリテーション病棟(回復期リハ病棟)へ移動し,その中で治療や看護を受けている。回復期リハ病棟に入院したCVD患者のQOLと心理的適応を3回(入院時・中間時・退院時)調査し,その推移を半球障害の左右の違い(右脳群19名,左脳群17名)により比較することを目的とした。QOLは質問票SF-36,心理的適応は質問票NAS-J-Dを使用して調査した。QOLでは,入院時の左脳群は右脳群より低かったが,退院時までに身体的と精神的健康度が急激に改善していた。右脳群は入院時から左脳群に比べてQOLが比較的高く,入院中では身体的健康度のみ改善していた。退院時には左脳群と右脳群はほぼ同じ程度であった。心理的適応では,両群ともに「不安・うつ」,「障害態度」,「障害受容」は入院中に適応していき,退院時の左脳群と右脳群はほぼ同じであった。以上により,CVD患者の入院中のQOLでは,入院時の左脳群は右脳群より低かったが,入院時から退院時に向けて急激に改善し,退院時には右脳群とほぼ同じ程度まで回復されることが示唆された。そして心理的適応は,両群ともに,入院時から退院時にかけて大きな差はなく適応していき,CVD後遺症として懸念される「不安・うつ」も,退院時には両群ともに適応されることが示唆された。

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参考文献 (6)*注記

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