日本の教育の現状を踏まえた,ICT を活用したノンフォーマル教育の場の設置に関する研究

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タイトル別名
  • A Study on the Establishment of Non-Formal Education Using Information and Communication Technology (ICT) in Japan
  • ニホン ノ キョウイク ノ ゲンジョウ オ フマエタ,ICT オ カツヨウ シタ ノンフォーマル キョウイク ノ バ ノ セッチ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

<p>昨今の教育環境の中,子どもたちの成長に向けて,これまでの単なる「学校支援」 を超えた地域社会による教育が必要である.また,児童生徒のICT リテラシーの向上は喫緊の課題である.このため本研究では,ICT を活用した,民間プログラムによる,子どもたちを対象としたノンフォーマル教育の場を設置し,その可能性について考察することを目的とした.授業内容にはルール遵守のための教育,地域の生活や生業等に関連した内容を選択し,地域に居住する5 人の一般市民を指導者とした.学習者の募集では,チラシを配布し,18 人の子どもたちの参加を得た.授業においては,授業の準備段階から授業後の継続学習までを可視化できる教育研修支援システム,KWM のWeb 版を活用し,キーワードの記憶率などによって授業を評価した.授業は2017 年9 月から11 月にかけて5 回を実施し,1 回目から5 回目の授業の参加人数はそれぞれ17 人,15 人,12 人,14 人,7 人であった.その結果,地域においては一定の指導者の供給が存在することがうかがえた.学習者の募集については,小中学校や地域の協力並びに天候や地域の子ども会日程などから影響を受けることがわかった.授業において使用したキーワードの記憶率をみると,75%ラインを超えるか又は近い数値になっていた.本研究では,KWM から得られた可視化データによって示されたように,地域社会に根差した授業内容の設定を通じて,持続的に発展が可能なノンフォーマル教育の場の可能性を示すことができた.</p>

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