Yグラフト術後にSMA症候群を発症した2例

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Superior Mesenteric Artery Syndrome after Y-Graft Replacement for Juxta-renal Abdominal Aortic Aneurysms

この論文をさがす

説明

<p>腹部大動脈瘤による上腸間膜動脈症候群(SMAS)の報告は散見されるが,Yグラフト置換術(Y-GR)後にSMASを来した報告は稀である.今回,Y-GR後にSMASを発症した2例を経験したので文献的考察を踏まえて報告する.症例1: 70歳男性.傍腎腹部大動脈瘤に対してY-GRを施行.術後10日目に嘔吐あり,CT検査と上部消化管造影検査にてSMASと診断した.一時は消化管バイパス術も検討したが,保存療法で改善し,術後39日目に退院した.症例2: 80歳男性.傍腎腹部大動脈瘤に対してY-GRを施行.術後8日目に嘔吐あり,CT検査と上部消化管造影検査にてSMASと診断した.保存療法で改善し,術後49日目に退院した.SMASは腎動脈上での腹部操作と関連している可能性があり,傍腎腹部大動脈瘤のY-GR術後に合併する場合があるが保存的に経過を見ることが可能である.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ