インターネット取引における非対称情報と評判システムについて

  • 伊藤 孝行
    名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻/情報工学教育類

書誌事項

タイトル別名
  • Asymmetric Information and Reputation Systems in Internet Transactions
  • インターネット トリヒキ ニ オケル ヒタイショウ ジョウホウ ト ヒョウバン システム ニ ツイテ

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抄録

インターネット取引が普及している。一般に中古品などの取引においては情報の非対称性によるモラル・ハザードや逆選択という問題が生じることが知られている。インターネットの取引は,非常に便利な反面,買い手と売り手の距離が離れており顔も見えないため,より注意が必要とされている。たとえば,買い手が想定した質の商品が売り手から送付されない,という状況は,モラル・ハザードの 1 つである。また,アカロフが示した中古自動車の市場の分析では,買い手が商品の質の情報を持たないため,結果的には質の低い中古品のみが市場に残るという逆選択の状況が示唆されている。インターネット上では,評判システムによって,売り手の信頼を確保する仕組みが提供されている。また,近年の研究では,専門家に正しく質を申告させるオークションの理論設計などが行われている。

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