-
- 安士 昌一郎
- 法政大学イノベーション・マネジメント研究センター客員研究員 日本薬史学会評議員、総務委員
書誌事項
- タイトル別名
-
- The Development of the Pharmaceutical Industry in Osaka from the 1870s to the 1910s from Analysis of the Activities of Medicine Dealers in Doshomachi
- 1870ネンダイ~1910ネンダイ ノ ドウシュウチョウヤクギョウシャ ノ カツドウ カラ ミタ オオサカヤクギョウカイ ノ ハッテン
この論文をさがす
説明
<p>本稿は、道修町の薬業者の活動を通して1870年代~1910年代における大阪薬業界の変遷を考察する。業界発展の一要素として先進的な経営者の存在が挙げられる。そして道修町はその典型的な地域であったため、当該地域を考察対象とした。医薬品産業は研究開発型産業の代表であり、明治・大正期にその礎が築かれた。政府は医薬制度の基盤に西洋医療を採用し、それを普及させる為の施策を行った。使用される西洋薬品は高額でかつ輸入に頼らざるを得ず、供給の不安定さを抱えていた。大阪の薬業者も業態を変化させて環境への適応を試みた。その中で少数の業者が西洋薬品の輸入をいち早く手がけ、環境の変化に反応して製薬企業に成長し、業界の発展に貢献した。彼らの活動には教育機関の創立や、共同出資による企業設立も含まれている。また第一次世界大戦の勃発はドイツからの医薬品輸入を途絶させ、市場は大混乱に陥った。政府は輸出規制および製薬事業の保護助成政策を打ち出したが、この決定には大阪の薬業者の関与があった。社史、業界誌等の分析により、彼らが医薬品産業の発達に貢献した過程を明らかにしている。</p>
収録刊行物
-
- イノベーション・マネジメント
-
イノベーション・マネジメント 18 (0), 125-140, 2021-03-31
法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390569015602945664
-
- NII論文ID
- 130008009807
-
- NII書誌ID
- AA12000615
-
- ISSN
- 24336971
- 13492233
-
- NDL書誌ID
- 031413042
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可