大腿骨頸部骨折地域連携パスからみた退院後要介護度変化

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タイトル別名
  • Changes in nursing care level ㏌patients of femoral neck fracture who use liaison clinical pathway
  • 大腿骨頸部骨折地域連携パスからみた退院後要介護度変化 : 地域での取り組みに向けて
  • ダイタイコツ ケイブ コッセツ チイキ レンケイ パス カラ ミタ タイイン ゴ ヨウカイゴド ヘンカ : チイキ デ ノ トリクミ ニ ムケテ
  • -地域での取り組みに向けて-

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抄録

<p> 大腿骨近位部骨折術後の機能予後については、年齢、受傷前移動能力、認知症が影響するとされ、歩行再獲得や計画的で円滑な退院支援のための指標となっている。本骨折は、いわゆるフレイルといわれる高齢者特有の合併症状を併せ持つ症例も多いことから、退院後の再転倒や他の疾患を併発することにより介護度が悪化する可能性も高い。しかしながら、退院後の生活状況の経過、特に介護度変化に関する報告は少ない。 そこで、退院後の介護度変化や、その要因について検討した。</p><p> 今回検討した29例中、受傷時すでに介護認定を受けていた14例を除いた15例のうち新規介護認定は8例であった。また、退院後の介護度悪化は29例中11例であった。新規介護認定には、認知症と急性期退院時のADLの関連が示唆された。退院後の介護度悪化については、認知症に加え、栄養不良が関連している可能性が示唆された。</p><p> 入院中から退院後の予防を意識した栄養サポートとリハビリテーションの実施、退院後も継続できる退院時指導が重要と考える。特に、退院後の在宅生活で中心となる、かかりつけ医、ケアマネージャー、介護保険事業所等との連携は重要であり、地域での多職種連携が課題である。町民が可能な限り住み慣れた地域でいきいきと暮らし続けることができるよう、予防、治療、そして退院後の予防へとシームレスな医療提供と、地域連携の要として地域全体での取り組みにつなげていきたい。</p>

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