リンパ節転移を伴った胃GISTの1例

  • 須田 健
    東京医科大学消化器・小児外科学分野
  • 星野 澄人
    東京医科大学消化器・小児外科学分野 島田台総合病院外科
  • 永川 裕一
    東京医科大学消化器・小児外科学分野
  • 瀬下 明良
    東京医科大学消化器・小児外科学分野 牛久愛和総合病院総合外科・消化器外科
  • 勝又 健次
    東京医科大学消化器・小児外科学分野
  • 井上 理恵
    東京医科大学病理診断科
  • 土田 明彦
    東京医科大学消化器・小児外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Gastrointestinal Stromal Tumor of the Stomach with Lymph Node Metastasis
  • 症例 リンパ節転移を伴った胃GISTの1例
  • ショウレイ リンパセツ テンイ オ トモナッタ イ GIST ノ 1レイ

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抄録

<p>Gastrointestinal stromal tumor(以下:GIST)のリンパ節転移はまれである.リンパ節転移を伴った胃原発GIST の1例を経験したので報告する.症例は68歳,男性.近医にて上部消化管内視鏡検査を施行し胃体上部にSMTを認めたため,当院を紹介受診.当院でfine needle aspiration(以下:FNA)を施行し,胃GISTと診断.腹部造影CT所見では,腫瘍と小彎リンパ節腫大を認めた.以上より,胃GISTの診断にて手術を施行.開腹所見では,リンパ節転移を疑う所見も認めたため,胃全摘術,D2郭清を施行した.病理結果は40×30mm核分裂像(63/50HPFs)で,リスク分類はFletcher分類で高リスクであった.術後補助化学療法としてメシル酸イマチニブを開始したが,1カ月間の内服で全身倦怠感をきたし,以降中止とした.現在まで再発兆候は認めていない.GISTは,リンパ節転移はほとんどないことからリンパ節郭清の意義は少なく,リンパ節郭清を伴わない局所切除が行われることが多い.しかし,リンパ節転移を伴うGISTの場合は,完全切除のためにリンパ節郭清も選択肢の一つとして考慮すべきである.</p>

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参考文献 (7)*注記

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