観光をめぐる「社会空間」としてのデジタル・メディア

書誌事項

タイトル別名
  • Digital Media as "Social Space" of Tourism
  • 観光をめぐる「社会空間」としてのデジタル・メディア : メディア研究の移動論的転回
  • カンコウ オ メグル 「 シャカイ クウカン 」 ト シテ ノ デジタル ・ メディア : メディア ケンキュウ ノ イドウロンテキ テンカイ
  • Mobility Turn of Media Studies
  • メディア研究の移動論的転回

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説明

私たちが他者と生をいとなむ「社会空間」はすべて、必ず何らかの時代状況との関わりにおいて形成されている。とくに現代にあっては、人、モノ、資本、情報、イメージ、観念等がグローバルに国境を越えて移動する状況のもとで「社会空間」が存在していることにより注意を向けるべきだろう。現代の「社会空間」はグローバルなモビリティの状況によって大きな影響を受けながら形成されているのである。社会のモビリティを現出させていくうえで、「デジタル革命」を経たメディアが果たしている役割は大きい。「デジタル革命」を経たメディアは「モビリティの時代」の中で形成され、社会のモバイル化をうながしているのである。同時にそれは、「モビリティの時代」において、「社会空間」のひとつとして、多様な振舞い(パフォーマンス)がなされる舞台(settings)となっている。社会がモバイル化することによって、デジタル・メディアにおける「プラットフォーム」を「社会空間」として表現される振舞い(パフォーマンス)や情報・イメージ・観念はこれまでと異なる位相のものへ生成変化を遂げていく。同時に、そのことによって「プラットフォーム」は「社会空間」として、モビリティの諸現象を新たなものへと誘い出しうながしもするのである。このことは特に観光現象において、明瞭に見てとることができるだろう。本稿では観光の「インスタ映え」を議論の俎上にあげつつ、観光をめぐる「社会空間」もまた、デジタル・メディアと密接に結びつき、そのことで観光のあり方を変容させるようになっていることを、ぬいぐるみの旅などの事例を通じて検討する。

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