甲状腺結節の経過観察中に発症したMarine-Lenhart症候群の1例

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タイトル別名
  • Marine-Lenhart Syndrome Diagnosed during Follow-up of a Thyroid Nodule—A Case Report—
  • 症例 甲状腺結節の経過観察中に発症したMarine-Lenhart症候群の1例
  • ショウレイ コウジョウセン ケッセツ ノ ケイカ カンサツ チュウ ニ ハッショウ シタ Marine-Lenhart ショウコウグン ノ 1レイ

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抄録

<p>甲状腺機能正常であった甲状腺右葉腫瘤が,Basedow病を契機に機能性甲状腺結節(Plummer病)へと変化し,Marine-Lenhart症候群の診断に至った稀な症例を経験したので報告する.</p><p>症例は47歳の女性.以前より当院で甲状腺右葉腫瘤に対し,悪性所見なく甲状腺機能正常で経過観察していたが,労作時の動悸,易疲労感を認め,当院を受診.右葉腫瘤はわずかに増大傾向であったが,性状に明らかな変化はなかった.血液検査でfree T3,free T4の上昇,TSH低値,抗TSHレセプター抗体(TRAb)陽性を認め,Basedow病と診断した.メルカゾール内服にてTRAbの陰性化を認めたが,甲状腺機能亢進状態が遷延したため,Marine-Lenhart症候群を考慮し99mTcシンチグラムを施行した.シンチで右葉腫瘤に一致した強い集積と左葉に淡い集積を認め,Marine-Lenhart症候群と診断した.甲状腺右葉腫瘤が増大傾向,機能性腫瘍であることより手術の方針とした.手術は甲状腺全摘術を施行.病理所見は,右葉腫瘤は腺腫様結節の所見であり,悪性所見は認めなかった.</p>

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