股関節の中の黄金比

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  • Golden Section in Plain Radiograms of the Hip and Pelvis

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<p>黄金比は,美術の中では美しい比率である.数学では,フィボナッチ数列の前項と次項の比1:1.618と表現される.この数字1.618は,幾何学,生物学,音楽,天文学にもみられる.黄金角は,円の面積を二つの半径で黄金比に分けた時の二つの半径の中心をなす角137.5度である.この黄金比と黄金角を,股関節のレントゲン像の中で探した.</p><p>股関節を含む立位骨盤の単純レントゲンの中に,黄金比を5ヶ所,黄金角を3ヶ所に見出だした.Sharp角と呼ばれる臼蓋角は,黄金角の補角に当たる42.5度に該当した.黄金角は優れた機能の人工股関節のステムにも見られた.</p><p>美しさを表す指標である黄金比,黄金角が,股関節のレントゲン像にみられた.人類の股関節は,250万年の時を経て球形へと進化したが,進化の過程で自然淘汰を受けるので,現在の形は機能的にも優れたものである.黄金比のある股関節は,美しいだけでなく機能の良い関節といえる.</p>

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