高知県におけるワサビの辛味成分推移(II)

  • 平岡 英一
    高知市旭天神町高知学園短期大学生活科学学科
  • 野村 明
    高知市布師田高知県工業技術センター研究企画部高知大学大学院

書誌事項

タイトル別名
  • The Environmental parameters of Wasabi (Wasabi japonica MATSUM) cultivation in Kochi Prefecture (II)
  • 高知県におけるワサビの辛味成分推移(2)
  • コウチケン ニ オケル ワサビ ノ カラミ セイブン スイイ 2

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抄録

ワサビ栽培地の環境温度(気、水温など)とワサビの葉、根茎、花芽、種子など辛味成分(AI-TC)量を調査し、温度による変化、両者の関係(相関)について検討した。(1)栽培環境としての気温、水温など数値は昨年の調査結果とほぼ同じであった(表1)。(2)葉、根茎など各部のAITC量は根茎が最も多く、次いで根、葉、葉柄の順序であるが、葉も古くなると新葉柄に劣った(表5)。(3)葉のAITC量と温度の相関係数は、8ヵ月間は生乾物とも木側面温度が木幹温度、湧水温度より高い数値となった(表8)。(4)生根茎AITC量と温度との間には、7ヵ月間(8〜2月)で木側(0.857)、木幹(0.825)、湧水(0.878)に0.8以上の高い相関が得られた。(5)発芽から結実までの期間(3〜5月)、特に3月は親(基)根茎のAITC量が減少し(表5)、同月、部位別では葉、花芽次いで茎の順位で多かった(表7)。その後、各部位は4、5月に減少し、5月に結実した種子(5月)は葉、葉柄、茎より多くのAITCを含有していることが判明した(表7)。

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