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- 浅川 澄一
- ジャーナリスト
書誌事項
- タイトル別名
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- A Happy Death: Differences between Western Countries and Japan
- シアワセ ナ シ ニ ホウ : オウベイ ショコク ト ニホン ノ チガイ
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抄録
<p>日本人は4人のうち3人が病院で亡くなる.欧米では病院死比率は50%前後.自宅や引っ越し先のケア付き集合住宅で死を迎える高齢者が多い.死亡場所と死亡原因は,その国の医療や介護の仕組みだけでなく,死生観や家族観,さらに文化のあり方をよく表している.病院死は延命治療の果ての典型的な孤独死だ.暮らしの延長ではない.欧米では,死の間際の住宅であるホスピスでも,「第二の自宅」のような小さな集合住宅である.暮らしと共に手厚い緩和ケアが施される.日本では緩和ケア病棟ですら3割の人たちは「苦痛」「痛み」を抱えながら死に赴く.QOL(生活の質)を優先させれば,苦痛を伴う延命治療でなく,緩和ケアによる老衰死の世界が開ける.QOD(死の質)を高めるのが緩和ケア.本人本位がQOLとQODを育む.家族は本人の意思を邪魔してはならないが,日本社会は家族至上主義が根強い.だが,老衰死の急増でQOLとQODを取り込むようになりつつある.</p>
収録刊行物
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- 家族社会学研究
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家族社会学研究 32 (1), 69-82, 2020-04-30
日本家族社会学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390569457941805952
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- NII論文ID
- 130008037044
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- NII書誌ID
- AN10092691
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- ISSN
- 18839290
- 0916328X
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- NDL書誌ID
- 030488982
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可