人工海水中におけるSUS304のすきま腐食に関する起点特性と初期進展性との関係

  • 松橋 亮
    日鉄テクノロジー株式会社 材料ソリューション部
  • 野瀬 清美
    日鉄テクノロジー株式会社 材料ソリューション部
  • 松岡 和巳
    日鉄テクノロジー株式会社 材料ソリューション部
  • 梶村 治彦
    日鉄ステンレス株式会社 研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship Between The Initiation Site Properties and Propagation Behavior in Early Stage of Crevice Corrosion for SUS304 Stainless Steel in Artificial Seawater
  • ジンコウ カイスイチュウ ニ オケル SUS304 ノ スキマフショク ニ カンスル キテン トクセイ ト ショキ シンテンセイ ト ノ カンケイ

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説明

<p>すきま腐食の電気化学試験では,試験機会によって発生する起点の個数や位置が異なり,すきま進展挙動が変動する.本稿では,SUS304の人工海水中の定電位試験(E=499 mV vs. SHE)におけるすきま腐食発生後600 sまでの初期進展性に与える発生起点の特性(個数,時間的順位,位置および発生時間)について,すきま腐食試験を16回繰り返しその傾向を検討した.その結果,同一試験条件でも起点特性は大きく異なることが判明した.起点の位置は,すきま部の縁下に近いほど多く2番目以降に発生する腐食起点は,先に発生している腐食起点位置による影響は受けない.すきま腐食が発生する時間は,すきまの縁下に近い方が短い傾向があり発生順位の影響はない.すきま腐食発生後600 sまでの腐食部分の総面積は,約0.015~0.110 cm2と大きく変動した.すきま腐食の面積進展速度は,IRドロップによる電位分布の影響によりすきま部縁下に近い方が速い傾向にあった.</p>

収録刊行物

  • 材料と環境

    材料と環境 69 (11), 315-322, 2020-11-10

    公益社団法人 腐食防食学会

被引用文献 (1)*注記

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