アナフィラキシーと診断され,アドレナリン自己注射薬(エピペン<sup>®</sup>)を頻回使用していたVocal Cord Dysfunctionの1例

  • 寺西 宏美
    埼玉医科大学病院小児科
  • 古賀 健史
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 植田 穣
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 清水 貴寛
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 岡田 慶介
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 小川 俊一
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 盛田 英司
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 板澤 寿子
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター
  • 徳山 研一
    埼玉医科大学病院小児科 埼玉医科大学病院アレルギーセンター

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF VOCAL CORD DYSFUNCTION, WHO USED ADRENALIN AUTOINJECTOR (EPIPEN<sup>®</sup>) FREQUENTLY AFTER BEING DIAGNOSED AS ANAPHYLAXIS
  • アナフィラキシーと診断され,アドレナリン自己注射薬(エピペン)を頻回使用していたVocal Cord Dysfunctionの1例
  • アナフィラキシー ト シンダン サレ,アドレナリン ジコ チュウシャヤク(エピペン)オ ヒンカイ シヨウ シテ イタ Vocal Cord Dysfunction ノ 1レイ

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説明

<p>運動誘発アナフィラキシーと診断され,アドレナリン自己注射薬(エピペン®)が頻回に使用されていたVocal Cord Dysfunction(VCD)の女子例を経験した.本例では精査目的で,運動負荷試験を実施したところ,喉頭絞扼感,吸気時喘鳴などの呼吸困難症状が出現したがSpO2低下や陥没呼吸や呼吸音減弱はなかった.これらの症状は治療として用いた薬剤に反応せず,同時に実施した喉頭内視鏡検査にて声帯奇異性運動を認めVCDと診断した.そこで,呼吸困難の状態を心拍数,SpO2,呼吸数,喉頭内視鏡検査所見を提示することで患者自身に正しく認識させた.さらに,腹式呼吸・口すぼめ吸気法を含む対処法を実践し呼吸困難の症状を制御するバイオフィードバック療法を行った.以降呼吸器症状出現時は上記療法を実践させることにより,アドレナリン自己注射薬の使用がなくなった.アナフィラキシーと診断し,症状の予防を行うもコントロールできない症例では鑑別の1つにVCDを考慮する必要がある.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 70 (3), 210-214, 2021

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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