Dental Drug Delivery Systemを導入した保健指導プロトコルの有効性を検討する:予備的臨床試験

DOI Web Site オープンアクセス
  • 岡田 彩子
    鶴見大学歯学部探索歯学講座 鶴見大学歯学部保存修復学講座
  • 村田 貴俊
    鶴見大学歯学部探索歯学講座
  • 大塚 良子
    鶴見大学歯学部探索歯学講座
  • 曽我部 薫
    鶴見大学歯学部探索歯学講座
  • 有吉 芽生
    鶴見大学歯学部探索歯学講座 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯学系専攻口腔機能再構築学講座う蝕制御学分野
  • マティン カイルール
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯学系専攻口腔機能再構築学講座う蝕制御学分野 鶴見大学歯学部国際口腔保健学講座(寄附講座)
  • 花田 信弘
    鶴見大学歯学部探索歯学講座 鶴見大学歯学部国際口腔保健学講座(寄附講座)

書誌事項

タイトル別名
  • Effectiveness of a Protocol for Healthcare Guidance that Introduces a Dental Drug Delivery System: A Preliminary Clinical Trial
  • Dental Drug Delivery System オ ドウニュウ シタ ホケン シドウ プロトコル ノ ユウコウセイ オ ケントウ スル : ヨビテキ リンショウ シケン

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抄録

<p> 本研究の目的は,立案した保健指導プロトコルの有効性を検討することである.被験者は歯科医師8名とした.試験開始日に栄養・運動指導を行い,食と運動習慣の改善を図った.4週間後に口腔保健指導を行い,毎日の口腔清掃に加えてDental Drug Delivery System(以下,3DSとする)による除菌を6週間実施した.主要評価項目は,生活習慣病の代替評価項目:血圧,脈波伝播速度(以下,baPWVとする),足関節上腕血圧比(以下,ABIとする),Body Mass Index(以下,BMIとする)および体脂肪率を,副次的評価項目は,歯周組織状態,総レンサ球菌数,ミュータンスレンサ球菌数およびう蝕細菌比率(%)とした.血圧とABIの中央値は,基準値内を維持した.baPWV,BMIおよび体脂肪率の各中央値は,4週間後に一旦上昇したが,6 週間後からは減少した(p>0.05).歯周ポケット深さ(以下,PDとする)の中央値は,2 mm以下を維持し,試験最終日のプロービング時出血(以下,BOPとする)の中央値(四分位範囲)は,0.00(0.00–0.45)%であった.唾液中ミュータンスレンサ球菌数の中央値(四分位範囲)は,試験開始日:4.74(3.73–4.84)log CFU/mLから最終日:3.70(3.70–3.78)log CFU/mL と有意に減少した(p<0.01).</p><p> 以上より,本研究で立案した保健指導プロトコルは,口腔と全身の健康増進に寄与する可能性が示唆された.</p>

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