溶媒蒸発にともなう塗膜内での圧縮,固体膜形成,界面変形および自発流れの諸現象

  • 稲澤 晋
    東京農工大学大学院工学研究院生物システム応用科学府 東京農工大学工学部化学システム工学科 東京農工大学工学部化学物理工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Recent Studies on Drying-Related Phenomena: Compression, Formation of Solid Films, Deformation of Interfaces and Generation of Spontaneous Flows in Drying Suspensions
  • 印刷講座(第3講)溶媒蒸発にともなう塗膜内での圧縮,固体膜形成,界面変形および自発流れの諸現象
  • インサツ コウザ(ダイ3コウ)ヨウバイ ジョウハツ ニ トモナウ トマク ナイ デ ノ アッシュク,コタイマク ケイセイ,カイメン ヘンケイ オヨビ ジハツ ナガレ ノ ショ ゲンショウ

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説明

<p>塗膜の乾燥現象は,液体から固体膜を得る汎用プロセスとして広く用いられる。溶媒が蒸発すると,不揮発成分が濃縮される。この濃縮過程で,分散していた固体粒子は充填され固体膜を形成する。溶解していた溶質は,析出する。さらに溶媒の蒸発は,界面の変形や液膜内の流れも誘発する。塗膜の乾燥現象は,こうした相分離や界面変形,流動をともなう複雑なプロセスであり,理解が未だ不十分である。このため溶媒の蒸発とこれら諸現象との関係を整理する基礎研究が不可欠である。本講座では,固体粒子や液滴が分散した溶液の乾燥過程について,最新の研究成果を複数取り上げる。乾燥現象の研究動向の整理に,本稿を活用いただきたい。</p>

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 94 (5), 133-139, 2021-05-20

    一般社団法人 色材協会

参考文献 (42)*注記

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