P-1-E12 有期限・有目的の入所を利用した在宅支援の取り組みについて

DOI
  • 橋本 孝子
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 御園 夏枝
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 上原 恵
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 山野 英男
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 河野 展廣
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 坂田 睦子
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 丸尾 はるみ
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 鈴木 郁子
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター
  • 丸木 和子
    社会福祉法人 毛呂病院 光の家療育センター

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抄録

はじめに 重症児者施設は、入所すると退所が難しくベッドに空きがない現状がある。しかし、様々な理由で家庭での介護力が低下したことによる入所相談も増えている。当施設では在宅支援の一つとして、1998年より有期限・有目的の入所の取り組みを行ってきた。これまでの実績を整理し考察を加え報告する。 方法 対象:有期限・有目的入所利用者全員 期間:1998年〜2013年度の15年間 方法:1.利用年齢・理由・家族の状況 2.年度毎利用人数の比較 結果 1998年〜2013年度の利用者総数85人。全利用者の初回利用年齢は、2歳〜51歳。利用理由は、介護力の低下67%、虐待12%、出産9%、家族の病気・怪我6%、その他9%であった。1998年に2人から始まり現在の利用数は25人、その内11件が継続利用していた。継続しているケースは、他機関と連携しながら有期限・有目的入所を利用することで家庭での介護が可能になったものである。入所相談のあったケースで現在も在宅生活を続けているケースは7件ある。 考察 有期限・有目的入所利用者は年々増えている。実際に入所を希望しているケースの中にはまだ家族と共に暮らしたいと考えていることも多くあった。有期限・有目的入所は利用中入所者と同様に日中活動に参加したり、医療や訓練を受けられるメリットがある。また、家族から離れて精神的に自立する練習になったケースもあったと考えられる。一方、家族はゆっくり休養できたり、在宅での介護の見通しがもてるということで、自宅での支援が続けられるという気持ちにつながったと考えられる。今まで入所か在宅かの二択でしかなかったが、有期限・有目的入所という選択肢が増えたことで、家族の一員としての生活が続けられるのではないかと考える。 まとめ 在宅生活を支えるにはさまざまなサポート体制が必要だが、そのためには他機関との連携も不可欠である。

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