近畿地方南部, 菖蒲谷層上部層の前期更新世末寒冷期の大型植物化石群

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タイトル別名
  • Plant Macrofossil Assemblages in a Latest Early Pleistocene Cold Stage from the Upper Member of the Shobudani Formation, Southwestern Japan
  • キンキ チホウ ナンブ ショウブダニソウ ジョウブ ソウ ノ ゼンキ コウシン

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抄録

和歌山県橋本市と奈良県五牒市の菖蒲谷層上部層から得た前期更新世末の寒冷期の大型植物化石群を記載し,古植生を復元した。植物化石群にはチョウセンゴヨウを含むマツ属単維管束亜属,トウヒ属バラモミ節,シラビソを含むモミ属,シラカバといった冷温帯から亜寒帯に分布する樹種が卓越し,水湿地に生育する草本が多く含まれていた。シラピソ,シラカバ,サワグルミの産出は西南日本の第四系における最古の記録であり,前期更新世末の寒冷期には,中期更新世前半の寒冷期と同様の亜寒帯針葉樹が優占した古植生が,東北日本だけではなく西南日本にも分布したことが明らかになった。

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