カンナビジオール (CBD) の犬および猫に及ぼす行動学的影響:オープン臨床試験

  • 茂木 千恵
    ヤマザキ動物看護大学大学院 動物看護学研究科動物看護学専攻
  • 福山 貴昭
    ヤマザキ動物看護大学 動物看護学部動物看護学科

書誌事項

タイトル別名
  • Potential Clinical Impact of Cannabidiol (CBD) in Canine and Feline Behavior: An Open-label Clinical Trial
  • カンナビジオール(CBD)ノ イヌ オヨビ ネコ ニ オヨボス コウドウガクテキ エイキョウ : オープン リンショウ シケン

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説明

カンナビジオール(CBD)は大麻植物に由来する植物性カンナビノイド化合物であるが,テトラヒドロカンナビノールが有する精神活性作用は有していない.近年,CBDは医療および獣医医療における緩和な抗不安薬,抗てんかん薬,および鎮痛薬として注目されている.一方,CBDの犬および猫における行動学的影響はほとんど調査されていない.本研究では診断症状ごとに8頭の犬と4頭の猫を対象に非盲検試験を実施し,CBD製品の忍容性,安全性,および有効性や有用性について検討した.試験では葛藤関連,恐怖関連,反復的または自傷行為などの問題行動を伴う犬および猫に8週間,CBD成分として1回当たり0.15-0.85 mg/kg を1日2回,空腹時に経口投与した.行動症状は,試験開始前(0日目)および2週後(14日目),4週後(28日目),または8週後(56日目)に評価した.有効性は,獣医師による観察結果および飼育者の満足度により検討した.CBD製品を8週間継続投与した12頭の動物のうち,4例の異常行動の発現量が75%以上減少し,6例が減少した(50%±25%)と評価された.

収録刊行物

参考文献 (33)*注記

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